亀田徹のビジネスアイディアライブラリー(第5回) ~子供用防災ヘルメット~
2021年8月22日(第1回はこちら)
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ベンチャー企業の立ち上げを始め数多くの企業の経営に参画し、商品開発や事業開発に携わってきた亀田徹さんのビジネスアイディアライブラリー。今回はこれまでの宅配ロッカー編から離れて「子供用防災ヘルメット」です。
大きな地震や災害が起きるたびにヘルメットなど、防災用品の売り上げが激増します。
しかしどの防災用品も大人用が対象で子供用はなぜか少ないのです。
特に頭を守る防災ヘルメットは通常のものは頭のサイズが大きく、子供に対しては「防災頭巾」というものが与えられます。
その昔、戦時中にB29という爆撃機が焼夷弾という周囲が燃え広がる爆弾を日本国内に投下しまくったことがありました。
その時に頭に炎が燃え移らないように難燃素材を使った防災頭巾が普及しました。
なんと現在でも小学校によっては子供たちに防災頭巾が配られているそうです。
この時代に防災頭巾で子供の頭が守れるのでしょうか。
頭上からは蛍光灯や窓ガラスなど鋭利なものがたくさん落下してきます。
柔らかい布で覆われた子供たちの頭が守れるはずがありません。
ある国際的な防災会議で外国人がその防災頭巾を見て「その秘密兵器は何だ?」と皮肉られたこともあったとか。
そこでサイズが一回り小さいヘルメットの開発に着手。
ただ単に小さいだけでなく、ヘルメットの外側には遠くからでも目立つ反射素材を貼り、内側には子供や親の名前、住所や連絡先、血液型まで分かるメモを備え、あご紐の先には閉じ込められた時のためのホイッスルを取り付けました。
またいつか来る大震災。そして少子化真っ盛りの現代。
子供たちを守ることをもっと真剣に考えなければならないのではないか?と思います。
(この稿おわり)
34歳のとき、当時空調機メーカー開発部勤務から独立し、日本で初めての「宅配ロッカーでクリーニング受け渡し」事業でベンチャー企業を立ち上げる。
その後、日本初の様々な事業を立ち上げ、TV、新聞、雑誌などに取り上げられる。
現在は「TKコンサルティング」の代表として各企業の新規事業の立ち上げ、アイデア提供などを行っている。