コーチングの進め方
2021年3月14日本稿では一般的なコーチングセッションの進め方について解説していきます。
コーチングセッション
コーチングセッションは基本的にはコーチとクライアントが1対1で行ないます。
かつては対面でのコーチングセッションも多く行なわれていたと聞きますが、現在ではオンラインセッションが一般的です。
電話やSNSによる音声のみのセッション、音声プラス画像のセッション、いずれも行われています。
ちなみに筆者の場合、特別の希望がなければ音声のみで行なっています。
コーチングセッションの所要時間
1回のコーチングセッションの所要時間は30分から1時間程度が一般的。
筆者の場合は、30分間を基本とし、延長があっても45分以内に終わるようにしていますが、例外的に1時間を超えるケースもあります。
筆者のクライアントはビジネスパーソンが中心のため、お互いに前後のスケジュールが詰まっていることを前提としています。ですので、あまりだらだらと時間を費やすことはせず、キリの良いところで次回セッションへと持ち越していきます。
ただ、このあたりはクライアントの置かれている環境やコーチとの関係性、扱われるテーマやクライアントのニーズなどによって、1回のセッションに十分な時間を割くことができる、割いた方が良いケースもあり、一概に決めつけることはできません。
コーチングセッションの開催頻度
コーチングセッションの実施頻度は2週間に1回程度が一般的と思われます。
毎週実施する場合や、月に1回という場合もあります。
筆者の実感で言うと、毎週実施ではクライアントさんが若干負担に感じる(次のセッションがすぐやってくる)ケースがあり、月に1回では間延び感があって、コーチもクライアントも互いに緊張が維持しにくいように感じます。2週間に1回がちょうど良い感じです。
コーチングセッションの継続期間
コーチングセッションの継続期間は3-4ヶ月を単位として刻んでいくことが多いですね。
1-2回のセッションでゴールにたどり着けるケースはほとんどなく、都度々々の着地点をクライアントさんと一緒に見出しながら前進していくと3-4ヶ月はすぐ経ってしまいます。
当初のテーマや目指していたゴールがセッションを重ねるうちに変化してきて、「私たちの目標地点は実はこっちだったんですね!」となることもしばしば。そんな場合は、クライアントさんとの合意のうえで当初の契約期間を延長していきます。
コーチング料金
コーチング料金の支払いは毎月払いが一般的。それも「先払い」が一般的なようです。
いわゆるコンサルティングなど「役務の提供」を行なう場合は、役務(顧客になんらかの便益を提供するサービス)が提供されたことに対する報酬として料金が支払われる、つまり「あと払い」が基本のような気が(筆者は)するのですが、まぁ業界慣習に従っています(笑)。
守秘義務
コーチングセッションにおいてコーチは様々な質問をクライアントに投げかけ、結果としてクライアントから様々な情報を得ることになりますが、これら情報についてはコーチは厳正な守秘義務を負っています。守秘義務は国際コーチング連盟の倫理規定にも厳しく定められており、コンプライアンスや利益相反と共にコーチがプロフェッショナルとしてやっていくために職務上重大な事柄です。
クライアントは、コーチからの質問全てに答える必要はなく、その旨を伝えて回答を断わることができます。
ただし、コーチングセッションを通じてコーチが知り得た情報が、コンプライアンス(法令順守)において問題があったり、利益相反につながるケース(クライアントの所属する組織がコーチング料金を負担していて、クライアントへの守秘義務を履行することで料金を払っている組織の利益を損なう恐れがある場合など)は、守秘義務の限りではありません。こうした点については、一連のコーチングセッションを開始する際に十分に認識をすり合わせておく必要があります。
コーチングセッションのプロセス
コーチングセッションを進めていく上での基本的なプロセスは、以下のようなものです。
- テーマを設定する
- そのテーマに関する現状把握を共有
- ゴール(目的・目標・ありたい姿など)を設定する
- ゴールと現状とのギャップや、ゴールに至る上での障害、活用できるリソースに関する認識を共有
- ゴールに至るための「解決策」や「具体的行動」を明確化する
- ゴールに至るまでに実践する「行動」をフォローする
この一連のプロセスは、コーチングセッション全体を通じて行なわれると共に、各回のセッションにおいてもその全て、もしくは一部が繰り返されます。
例えば、全体を通じたテーマとゴールを細分化した「サブテーマ」や「サブゴール」に対し、4.から6.までのプロセスを各回のセッションで繰り返していく、といったイメージです。
以上、実際に「コーチングを受けたい!」という際に押さえておきたいポイントについて、コーチングセッションの進め方、運営のされ方、といった観点からいくつかご紹介しました。
(この稿おわり)
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