パーソナルトレーナー 岩沢幹雄の簡単ボディメンテナンス-⑬ 内臓脂肪 危険度チェック

パーソナルトレーナー 岩沢幹雄の簡単ボディメンテナンス-⑬ 内臓脂肪 危険度チェック

2023年1月3日 オフ 投稿者: 岩沢幹雄

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内臓脂肪 危険度チェック

あけましておめでとうございます。
2022年はどんな1年でしたか?
そして2023年はどんな1年にしたいですか?
健やかな心と体を保つことが素晴らし1年を過ごすための第一歩。
本年もよろしくお願いいたします。

内臓脂肪危険度チェックリスト

  1. おへそのあたりのウエストまわりが出てきた。
  2. あまり歩かない、自転車もあまり使わない。
  3. 最近運動をしていない。
  4. 甘いものが好き。
  5. こってりしたもの・脂っぽいもの・味付けも濃い方が好き。
  6. お酒をよく飲む。
  7. 朝食を食べない。
  8. 寝る前によく食べる。
  9. たくさん食べるとき、少ししか食べないときと、差が激しい。
  10. 早食いである。
  11. 野菜・海藻類が嫌い。
  12. 寝ているとき、呼吸が時々止まるといわれたことがある。

YESの項目が6個以上の方は要注意です。

「そもそも内臓脂肪って?」

内臓はその周囲を取り囲む膜によって位置が固定されています。
この膜は脂肪細胞でつくられており、内臓脂肪はその中に蓄積されます。
内臓脂肪の主な役割は、体熱の保温、内臓を支え梱包材のように保護する、などがあります。
この内臓脂肪が蓄積されすぎるとお腹が出てきます。
体脂肪率がそれほど高くないのにお腹が出ているという場合、内臓脂肪型肥満である傾向が高いようです。

「男性に・・」

一般的に男性は内臓脂肪型肥満になりやすい傾向があります。
これはテストステロンという男性ホルモンが余分な脂肪を内臓脂肪へと集めてしまうためといわれています。

さらに、男性は体格が大きく胃や腸のまわりのスペースも広く、腸の長さも女性よりも短く内臓に脂肪がたまりやすくなっています。  

ストレスにより分泌されるコルチゾールというホルモンも内臓脂肪の蓄積をすすめます。

その他、高カロリー食、運動不足、アルコールの過剰摂取 なども続くと女性でも内臓脂肪の蓄積がすすんでしまいます。

内臓脂肪の蓄積がすすむと、胃が下から押し上げられ横に倒れた状態になります。
男性は腹筋が強く、増えた内臓脂肪は胃を押し上げて横に倒してしまいます。
その結果、胃のあたりがポッコリと出てきます。
正常な胃では垂れ下がった場所でしっかりと消化し満腹感を得られますが、胃が横になると食べたものがすばやく通過し空腹感も残り、消化不良となってしまいます。

「女性にも・・」

しかし、最近女性にもこの内臓脂肪型肥満が急増しています。

女性の場合、もともと脂肪は皮下脂肪として蓄積されやすくなっています。
女性ホルモン、エストロゲンの働きにより、妊娠に備え子宮のまわりにスペースを確保するため脂肪は身体の外側のお尻・太腿周辺に多く蓄積されます。

しかし、更年期をむかえホルモンのバランスが崩れると女性ホルモンの分泌が減少し、その結果内臓脂肪も蓄積されやすくなってきます。

無理なダイエットも体内の女性ホルモン・エストロゲンの分泌を減少させ内臓脂肪の蓄積をすすめてしまう危険が高いです。
女性ホルモンの分泌をコントロールする脳の視床下部の働きが極度のダイエットなどで麻痺してしまうことが大きな原因になります。

その他、不規則な生活・ストレス・冷房の効き過ぎ なども原因になります。

「女性は下腹がポッコリ。」

女性の場合、腹筋も男性に比べると弱く、下腹がポッコリ出るケースが多くなります。
女性は腸が長く子宮もありお腹の中に隙間が少ないというのも大きな原因です。
下腹に脂肪がたまると膀胱を圧迫し、正常なら 200 から 300ml の尿を貯められ 4、5時間で膀胱が満タンになるところが 少量しか貯められず、1日8回以上トイレに行く、一回の尿量が少ないなどの症状が出てきます。

「放っておくと肝硬変にまで。」

内臓にたまった脂肪は、その脂肪組織からホルモンに似た生理活性物質を分泌させます。
この物質が高血圧・高脂血症・肥満・糖尿病 など様々な生活習慣病の原因となっているといわれています。

内臓脂肪型肥満がすすむと、肝臓にも脂肪がたまってきます、これが脂肪肝です。
超音波エコー検査で肝臓が白く見えると脂肪がたまっている証拠です。

主な原因はまさに高カロリー食・運動不足・アルコール過剰摂取 の3つです。

肝臓は“沈黙の臓器”といわれるほど我慢強く、自覚症状はなかなか出ません。
その分、気づいた頃にはかなり症状がすすんでいるケースが多く要注意です。

脂肪肝がさらに悪化すると肝臓の細胞が再生能力を失い、萎縮し固くなり、本来の機能を失い始めます。
こうなるとかなり重症です、死の危険といったものも高くなります、大腸ガン・食道ガンといったリスクもかなり高くなります。

「原因は・・」

前述致しましたが、内臓脂肪の蓄積はストレスと関係があります。
ストレスが蓄積されている状態だと、余分な脂肪分は内臓にたまりやすくなります。

これに加え、夜遅くの食べすぎなどが加わるのが内臓脂肪の蓄積の一番の原因です。
日中の朝や昼の食事に比べ、夕食は摂取したものもカラダの中に残りがちです。

夜というのは副交感神経が活発になり、摂取した栄養素の消化・吸収も高まります。
夕方以降の、特にこってりした脂っこいものや甘いものは控えめにしたいものです。
一緒にウーロン茶や、食物繊維豊富な野菜・海藻類などを摂る様にすると、余分な脂肪分や糖分を体外へ排出してくれるのでオススメです。

お酒も肝臓に負担をかけます。
その分一緒に摂るおつまみが高脂肪・高カロリーだとそのままカラダに蓄積されがちです。
おつまみもあっさりめの和風のモノがベストです。
油をあまり使ってない、低脂肪でなおかつ高たんぱくなモノが理想的です。栄養素の消化・吸収にとても大きな役割を持つ肝臓を休ませるために休肝日をつくる事も必要です。

「食物繊維は重要です。」

前述の食物繊維、胃、腸などの働きも活発にさせてくれます。

食物繊維多めの野菜・海藻などをしっかり摂る様にすると内臓が活発に働き、内蔵脂肪の燃焼効果も高まります。

よくかんで食べるようにすることも胃・腸などの動きを活発にしてくれます。
朝食をしっかり摂る事も内臓の働きをアップさせてくれます。
同じ内容の食事でも朝が一番代謝が高まり、内臓脂肪も燃えやすくなります。
逆に夜摂った脂肪分はどうしても体内に残りやすくなります。

「実は落としやすいんです。」

ただ、この内臓脂肪、特に女性につきやすい頑固な皮下脂肪に比べ落としやすくもあります。
皮下脂肪がカラダの表面に蓄積し有酸素運動でも少しずつしか燃やせずなかなか減らないのに対し、内臓には血管も多く脂肪の出し入れも簡単なため、内臓脂肪は燃えやすくエネルギーとして消費しやすくなっています。

次回はこの内臓脂肪 撃退のポイントもお伝え致します。

(次回に続く)