亀田徹のビジネスアイディアライブラリー(第8回) ~クリーニング店と古着回収販売業者との提携~
2022年3月6日(前回はこちらから)
ベンチャー企業の立ち上げを始め数多くの企業の経営に参画し、商品開発や事業開発に携わってきた亀田徹さんのビジネスアイディアライブラリー。今回は「クリーニング店と古着回収販売業者との提携」です。
最近のクリーニング業市場は20年前と比較して半減しました。
原因としては大きく3つ。
- 家庭での洗濯が簡単になったこと;
洗剤や洗濯機の機能が高度になり、衣類素材も洗濯機で洗えるようになったこと。 - ファッションがカジュアル化したこと;
ビジネスがカジュアル化し、さらに低価格カジュアルメーカーが流行したこと。 - 節約志向;
衣替え習慣が希薄化したこと、節約志向や低価格志向になったこと。
そんな中、業界では新分野や新業態を目指して色々なサービスが誕生しています。
ネットを利用した宅配クリーニングもそうです。店舗を廃止し、全国の顧客を対象にしたサービスで店舗固定費用の代わりに往復の運送費用を補うというもの。
そんな中アイデアとして思いついたのが古着回収販売業者との提携。
古着回収市場は世界レベルでいうと2026年には8兆円を超えると言われています。
あるクリーニング事業者では店舗インフラを活用し、アナログな方や高齢者を狙い店舗で古着を回収することを発案。
古着回収業者としては回収窓口が増え、クリーニング事業者側としては古着を回収業者に販売し、顧客にはクーポン券でクリーニング利用を促すメリットがある。
環境問題的にもポリエステルの再利用にも繋がり、貢献できる。
二つの業界を繋げた新事業です。クリーニング業界はさらにアパレル業界とつながればいくつもの新事業が見えてきます。
(この稿おわり)
34歳のとき、当時空調機メーカー開発部勤務から独立し、日本で初めての「宅配ロッカーでクリーニング受け渡し」事業でベンチャー企業を立ち上げる。
その後、日本初の様々な事業を立ち上げ、TV、新聞、雑誌などに取り上げられる。
現在は「TKコンサルティング」の代表として各企業の新規事業の立ち上げ、アイデア提供などを行っている。